THE ONE UVERworld

 通算7枚目となるUVERworldのフルアルバム。
 個人的にはRADWIMPSに連なる現代の中二バンドだと思っている。ただRADほど売れていないのは、UVERの作る音楽がいささかマッチョな傾向にあるからだろうか。前作の「LIFE 6 SENSE」はシリアスでコンパクトなアルバムだったが、今作の「THE ONE」は13曲58分とかなり重く、サウンドもかなり派手な感じになっている。ジャンルも色んなところを食い散らかしており、闇鍋バンドの様相と呈しているな、と思わないでもない。言葉の通りミクスチャー・ロックをやっているので非常に痛快である。ホント音だけなら女性受けしそうにないんだけどね。・・・イケメンは正義か。
 以下、駄文。
 THE ONE (SE)。久々にオープニングのインスト。それだけ。特筆することは何もなし。
 7th Trigger。口笛が印象的な変態ロックチューン。静と動が鮮やかに移り変わるだけでなく、サビのリズム感もステップを踏むかのようだ。メロディに歌詞を乗っける独特の感覚は随一だな、と思わざるを得ない一曲。
 Don't Think. Feel。とにかくイントロがカッコいい。これだけでインストナンバーを作ってくれてもいいなと思うほど良い。「無心 不動 且つ 唯一無二の思想」という歌詞が子気味良い。ださいけど。
 LIMITLESS。サックスやシンセが多用されたポップチューン。「UNKNOWN ORCHESTRA」を思わせる軽快さが印象的。
 23ワード。おお、珍しく歌詞で韻を踏んでいるじゃないか。こういう技術もあったんだなw
 KINJITO (LIVE intro ver.)。タイトルや歌詞のダサさには目をつぶるか。紛うことなき変態曲。あっという間に色んなものが駆け抜けていくので突っ込むことさえ許されない。ダイダラボッチってなんだよw
 THE OVER。「MONDO PIECE」のテンポを速めれば、ちょうどこんな感じになるか。もしかしたらバラードバージョンもあるかもしれない。ベタだけど、最後のOVERと唄うところは良いね。
 此処から。数少ないバラード。ここから最後まで息をつけないので、凡曲だが映えて聞こえる。
 REVERSI。タイアップの所為なのか、非常に分かりやすいストレートなロックチューン。最初はBメロがジャズっぽいという所くらいしか印象になかったんだけど、耳に馴染んでいくにつれて、あれ結構良い曲なんじゃね?と思えるようになった。高揚感を煽られるイントロ・アウトロも良い。
 バーベル 〜皇帝の新しい服album ver.〜。真面目に馬鹿をやったハードロックチューン。あんまりこういう悪ふざけは好きじゃないけど、アルバムの中でサウンド的に色が違うので、まあ良しとしよう。考えるな。感じるんだ。バーベル!!
 BABY BORN & GO。サックスとボンゴがいい味を出している。AメロBメロで溜めておいて、サビで爆発させる展開が素晴らしいね。Anybody, baby can't let it goという部分がとにかく気持ちいい。
 AWAYOKUBA - 斬る (LIVE intro ver.)。これもタイトルが超絶にダサい。なんでローマ字表記にするんだw バンドよりも、サックスやピアノ、ストリングスの方が際立っているかもしれない。こういう貪欲さがUVERの強みだろう。ありとあらゆる要素を取り込んでいくスタイルは続けていって欲しい。
 NOWHERE boy。曲が始まったときは不思議系の匂いがしたが、結局そんなことはなかったw でも、メロディがトリッキーな所為か、最後に壮大な展開(みたいな感じ)になっていくのは面白い。

THE ONE(初回生産限定盤)(DVD付)

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THE ONE

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