遠まわりする雛 米澤穂信

 古典部シリーズ、第4弾。
 近作は日常の古典部員たちを描く短編集となっている。なお最新作「ふたりの距離の概算」では2年生に進級しているので、1年生はここまでのようである。
 読み終わった感想としては、古典部シリーズの中で一番面白い、それどころか米澤穂信の中で一番良いんじゃないかと思った。何を言ってもネタバレなんだけど、近作はきっちりと青春している。表題作である「遠まわりする雛」を読み、文庫をパタンと閉じた瞬間、なんともいえない気持ちに包まれること請け合いだ。シリーズは追いかけておく必要はあれど、読了した時の喜びは一入である。
 今年一番のオススメ。

遠まわりする雛 (角川文庫)

遠まわりする雛 (角川文庫)

 49冊目。