天使の囀り 貴志祐介

 黒い家の次に出版された貴志祐介のホラー小説。
 迷ったら貴志祐介、と個人的には思っているくらい、氏の安定感は凄い。ちなみに文庫化されたもので未読なのは「十三番目の人格 ISOLA」と「鍵のかかった部屋」の2つだけ。そろそろ貯金がなくなってしまう……。
 さて、本作だが、ストーリーの構造上は「黒い家」に似ていると思う。読者を徐々に物語の中へと絡み取り、最後に二転三転と驚かしてくれる。ホラー小説のお手本のような感じだろうか。少々グロい展開もあるが、その点が苦手でないなら損はしないと思う。
 月9、アニメ化、映画化と怒涛のメディア展開が続くが、それに負けないくらいの新作を心待ちにしたい。

 16冊目。