後藤さんのこと 円城塔

 発刊される度についていけなくなる作家、円城塔
 とりあえず読んでみたが、この「後藤さんのこと」なんて、1mmも理解できない(笑) ある意味凄いことなんじゃなかろうか。ようやく気付いたことなんだけど、多分この「訳の分からなさ」を楽しみに、僕は氏の著作を買って読んでいるんだと思う。
 円城氏にはこの世界がどう見えているんだろう? 氏の表現はおおよそ普遍的な所には無いけれども、本人は至って普通のことを記述しているだけなのかもしれない。本人にお会いして伺ってみたいものだ。
 言葉遊びを売りにしている作家はたぶん西尾維新なのだろうけど、円城氏もそうなんじゃないかな。とりあえず、今後の著作が非常に楽しみな作家であることは間違いない。

後藤さんのこと (ハヤカワ文庫JA)

後藤さんのこと (ハヤカワ文庫JA)

 17冊目。