砂漠 伊坂幸太郎

 ――砂漠に雪を降らせることだって、余裕でできるんですよ。

 あいかわらず伊坂幸太郎はオサレだ。意味があるようでほとんどない言葉を書かせたらピカイチかもしれない。
 作中にて売れる小説の条件を「ユーモアと軽快さと、知的さだ。洒落ているいるだけで、中身はない」と自虐しているが、小説なんかそんなもんでいい。単に面白ければいいのだ。そういう意味で、この小説は最高の青春小説である。
 

砂漠 (新潮文庫)

砂漠 (新潮文庫)

 29冊目。