オブ・ザ・ベースボール 円城塔

 円城塔が純文学作家として"再デビュー"した最初の作品。
 この作品の設定を簡単に書くと、空から人が降ってくる町でレスキュー隊をしている主人公はベースボールのプレイヤーだった、という感じ。
 …………。
 な… 何を言っているのか わからねーと思うが(ry

 ストーリーとしては終始不条理さを貫いているので、何とも言えないシュールな気分を抱いたまま、読み終えてしまうことになる。円城氏の小説はネタバレなんてしようが全くのお構いなしで、正直新感覚の小説であると言わざるを得ないだろう。氏が芥川賞を受賞できた理由も、この圧倒的な意味不明さが大きな要因を占めているような気がしてならない。
 あとがき集みたいなのを出版してくれないかな。一つ一つの作品にどんなメタファーが隠れているのか気になって仕方ない。それにどんな思考回路でこんな文書を書いているのかも非常に興味がある。氏にはどんな景色で世界が見えているのか。それを想像するのも面白かったりする。

オブ・ザ・ベースボール (文春文庫)

オブ・ザ・ベースボール (文春文庫)

 24冊目。